ホンダのリコール、ステップワゴン・ヴェゼル・フリード・シビック・ZR-V・N-BOX・N-VANでバッテリー上がりのおそれ―対象の製作期間と車台番号の調べ方、待機電流、整備工場で確かめること

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ホンダは2026年10月22日、ステップワゴン、ヴェゼル、フリード、シビック、ZR-V、N-BOX、N-BOX CUSTOM、N-VANの8車種、計15,191台のリコールを国土交通省に届け出ました。ボディコントロールモジュールという部品に、誤った仕様のコンデンサーが組み付けられていました。パワースイッチを切ったあとも過大な待機電流が流れ続けてバッテリーが上がり、エンジンやパワーシステムが起動できなくなるおそれがあります。届出の時点で不具合は170件あり、事故は起きていません。同じ部品の不具合で、海外で作られたアコード435台とオデッセイ628台も別に届け出られました。
対象の車で朝エンジンがかからずJAFを呼んだ場合、JAFが示す料金例では、会員でない人の昼間の一般道での応急始動は21,700円です。そのあとバッテリーを新品に替えても、電気を流し続けている部品は車に残ったままです。
ホンダはどれだけの電流が流れ、何日置くと上がるのかを公表していません。対象は車種の全部ではなく、車種ごとに数週間から数か月の製作期間に限られます。自分の車が対象かどうかは、まず車検証に載っている車台番号で調べます。ただし、BCMを交換用部品に替えた車は、その範囲の外でも対象になることがあります(後述)。
届出番号5891の8車種と、別の届出のアコード・オデッセイを合わせると次のとおりです。型式と車台番号は車検証で確かめられます。
| 車種 | 型式 | 製作期間 | 台数 |
|---|---|---|---|
| ステップワゴン | 5BA-RP6、5BA-RP7、6AA-RP8 | 2025年1月14日〜3月3日 | 4,487 |
| ヴェゼル(VEZEL) | 5BA-RV4、6AA-RV5、6AA-RV6 | 2025年1月10日〜2月21日 | 4,116 |
| フリード | 5BA-GT1〜GT4、6AA-GT5〜GT8 | 2024年12月23日〜2025年1月28日 | 2,295 |
| シビック | 5BA-FL1、6AA-FL4、6BA-FL5 | 2025年1月17日〜2月12日(FL5)、3月14日〜22日(FL1・FL4)、6月27日〜7月2日(FL1の一部) | 1,607 |
| ZR-V | 5BA-RZ3、6AA-RZ4、5BA-RZ5、6AA-RZ6 | 2025年1月8日〜2月25日 | 1,168 |
| N-BOX、N-BOX CUSTOM | 6BA-JF5、6BA-JF6 | 2025年1月28日〜2月17日 | 1,118 |
| N-VAN(電気自動車) | ZAB-JJ3 | 2025年2月7日〜3月18日 | 400 |
| 届出番号5891の計 | 24型式 | 2024年12月23日〜2025年7月2日 | 15,191 |
| アコード(タイ製) | 6AA-CY2 | 2025年3月18日〜11月19日 | 435 |
| オデッセイ(中国製) | 6AA-RC5 | 2025年2月3日〜6月16日 | 628 |
製作期間は型式ごとの期間をつないだもので、同じ車種でも型式によって始まりと終わりが違います。N-BOXとN-BOX CUSTOMの対象は2025年1月28日から2月17日までに作られた1,118台です。
N-VANで対象になっている型式ZAB-JJ3は、国土交通省の別の届出で電気自動車と書かれている型式です。ガソリン車のN-VANは今回の表に入っていません。N-BOX JOYは車の表にはありませんが、交換用の部品として出荷された対象のボディコントロールモジュール(下の表の部品番号・出荷期間のもの)が付いた車は対象になります(後の「整備工場で確かめること」)。
製作期間に入っていても、それだけで対象とは決まりません。ホンダと国土交通省の一覧表はどちらも対象の車台番号の範囲には対象にならない車も含まれている場合がある、と注意しています。
ホンダのリコール検索(「リコール等情報対象車両・対象製品の検索」)に、車検証の車台番号欄の記載を半角英数字で入れます。入力欄はハイフンの前と後ろに分かれていて、入力例は「HH5」と「1000000」です。過去の実施履歴があれば同時に表示されます。改修が済んだ車は、この検索で「実施済」と示されます。
電話で確かめるなら、ホンダの市場措置専用窓口(0120-280524、9時〜17時、12月31日〜1月3日を除く)か販売店です。
ホンダは対象の使用者にダイレクトメールなどで知らせますが、販売店に来店日時を予約して点検・修理(無料)を受けるよう、早めの予約を呼びかけています。対象と分かったら、通知が届く前でも販売店に連絡できます。
車は止めているあいだも、コンピューターや時計、カーナビ、オーディオなどのバックアップ電源として、バッテリーから電気を取り出しています。これが暗電流で、待機電流とも呼ばれます。電池工業会によると、一般的な量は10〜30mA(1日あたり0.24〜0.72Ah)で、バッテリー容量の60〜70%程度を使うとエンジンが始動できなくなるおそれがあります。27Ahのバッテリーなら18.9Ahを使ったところで、暗電流が30mAなら約26日で始動できなくなる計算です。
ボディコントロールモジュール(BCM)は、車体側の電装部品の作動を制御する装置です。今回のBCMが何を制御しているかまでは、ホンダの届出には書かれていません。今回の届出は、このBCMで部品の選び方を誤り、誤った仕様のコンデンサーを組み付けたため、パワースイッチを切ったあとに過大な待機電流が流れ続けてバッテリーが上がるおそれがある、としています。
その電流が何mAなのかは、ホンダも国土交通省も数字を出していません。電池工業会の26日は一般的な暗電流での計算で、対象の車が何日置くと上がるのかは、この数字からは出せません。
この不具合で上がった場合、原因はBCMの側にあります。バッテリーを充電したり新品に替えたりしただけでは、BCMの不具合を解消したことにはなりません。
届出は起きることを「エンジンが始動できなくなる、またはパワーシステムが起動できなくなる」と2通りで書いています。ホンダのハイブリッド車(e:HEV)も、駆動用の電池とは別に12Vバッテリーを積んでいます。ステップワゴン e:HEVの取扱説明書には「12Vバッテリーがあがったとき」の項があり、ブースターケーブルでつないでパワーシステムを起動する手順が載っています。
改善の内容はBCMを良品に交換し、あわせてバッテリーを点検して、異常があれば新品に交換するというものです。国土交通省の一覧表はBCMの交換を「全車両」に行うと書いています。
すでにバッテリーが上がって、自分の負担でバッテリーを替えた場合の扱いは、届出の改善措置には書かれていません。扱いは予約のときに販売店で確かめられます。
バッテリーが上がったときの処置として、電池工業会はブースターケーブルでの救援と充電器での充電を挙げています。ホンダがこのリコールで案内しているのは販売店での点検・修理で、バッテリーの端子を外しておくといった、待つあいだの対処は届出に書かれていません。
救援で起動したあとについて、ステップワゴン e:HEVの取扱説明書は、12Vバッテリーの電圧が回復するまでアイドリングし、ブレーキやABS、VSAなどの警告灯が点灯して消えないときはパワーシステムをいったんOFFにして起動し直し、それでも消えないときは販売店で点検するよう書いています。
バッテリー上がりで入ってきたホンダ車が対象かどうかは、まず車台番号の検索で調べます。ただし、BCMを交換したことのある車は、検索で対象と出なくても、それだけで対象外とは判断できません(下の交換用部品)。対象なら、BCMの交換とバッテリーの点検(異常があれば新品に交換)はリコールの改修として販売店で無料で受けられます。バッテリーだけを替えても原因は残ります。
今回の対象として出荷された交換用のBCMを組み付けた車は、製作期間や車台番号の範囲の外でも対象になります。ホンダは次の部品番号のBCMを交換用部品として計120個出荷していて、組み付けられた車を特定できていません。組み付けられた車を追跡して使用者に知らせ、改修などを行うとしています。
| 部品番号 | 出荷期間 | 個数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 38809-33F-JF2 | 2025年1月31日〜9月22日 | 57 | フリード |
| 38809-33F-JB2 | 2025年1月28日〜7月25日 | 15 | フリード |
| 38809-32R-JA1 | 2025年2月4日〜11月29日 | 23 | N-BOX JOY |
| 38809-T43-J42 | 2025年6月28日〜2026年2月14日 | 7 | シビック |
| 38809-T64-JA1 | 2024年12月13日〜2025年9月2日 | 5 | シビック |
| 38809-T64-JB1 | 2025年7月26日 | 1 | シビック |
| 38809-T64-JC1 | 2025年1月21日〜11月17日 | 12 | シビック |
表の期間は部品が出荷された期間で、交換した日ではありません。この期間に出荷された部品が在庫として残り、あとで組み付けられることもあります。BCMを交換したことのあるフリード、N-BOX JOY、シビックは、交換した時期にかかわらず、組み付けた部品の番号と、それが対象の出荷品かどうかを確かめてください。ホンダはこうした車を特定できていないので、手がかりは交換した側の作業記録にあります。問い合わせ先は市場措置専用窓口か販売店です。
整備事業者に向けては、日整連の機関誌にこのリコールが載ります。中古車を仕入れたり売ったりするときは、ホンダの検索で「実施済」と出るかで改修済みかを見分けられます。
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