東京オートサロンの喧騒の中、一息つこうと立ち止まった筆者の目の中に入ったブースがありました。日本のチューニングカー文化を支え続ける株式会社ディーズ・クラブ(Dee’s Club)です。
そこで体験した、一本のレッドブルから始まる「粋なストーリー」と、手に入れた最高のアイテムについて書きたいと思います。
ブースには伝説の雑誌『OPTION』や『G-ワークス』のバックナンバー、そして魅力的なグッズが所狭しと並んでいました。
歩き疲れた体に目に飛び込んできたのは、キンキンに冷えたレッドブル。私はてっきり販売されているものだと思い、手に取ろうとしました。
「これ、おいくらですか?」
すると、そこに立っていたのは代表取締役の戸田弘人氏。
実はそのレッドブル、本来は何かを購入した人向けの特典だったのです。しかし、私の勘違いに気づいた戸田社長は、嫌な顔ひとつせず、ニカッと笑ってこう言ってくれました。
「いいよいいよ、持っていきな!」
その瞬間、「商売上手とはこのことか」と膝を打ちました。ルールを厳格に守ることよりも、目の前のファンの喉の渇きと「小さな縁」を優先する。その余裕とホスピタリティに、一瞬で心を掴まれてしまいました。
社長の心意気に触れた私は、「このブースで何かを買って帰りたい」という純粋な気持ちになりました。そこで手に取ったのが、車内に吊るすタイプの芳香剤(ペーパーフレグランス)です。
選んだのは、爽やかなシトラスの香り。
「レッドブルのお礼に」という気持ちで購入したのですが、これが結果として、私のカーライフを格上げしてくれる最高の買い物になりました。
実際に愛車に吊るしてみると、そのクオリティは想像以上でした。
ネットで何でも手に入る時代だからこそ、こうした「リアルな場」での温かい交流は、何物にも代えがたい記憶になります。
株式会社ディーズ・クラブが長年、日本のカスタムカーシーンのトップを走り続けている理由。それは、メディアとしての面白さはもちろん、トップである戸田社長自身が現場に立ち、ファン一人ひとりと「レッドブル一本分」の距離感で向き合う「粋な心意気」があるからだと確信しました。
「いい匂いがする車には、いい思い出が宿る。」
もし次にオートサロンへ行く機会があれば、ぜひディーズ・クラブのブースを覗いてみてください。そこには、最新のマシン以上に価値のある、車好きへの愛情が溢れています。