千葉運輸支局の検査コースは、8月14日に冠水してから、17日になっても閉じたままです。復旧の目途は立っていません。
車検の満了日のほうは動きません。
満了日を過ぎた車は公道を走れません。期限が今週や来週に来るなら、コースが直るのを待っていられません。過ぎてしまえば、積車(車を載せて運ぶトラック)を呼ぶか、仮ナンバーを取りに行くかになります。
閉鎖を知らせる文書は、近くの検査場を使うよう呼びかけています。習志野、袖ヶ浦、野田。予約は取り直すのか、そこまでどれだけ離れるのか、車検のついでには受けられない手続きは何か。
閉鎖を知らせているのは、国土交通省関東運輸局千葉運輸支局と、自動車技術総合機構関東検査部千葉事務所の連名の文書です。8月14日付で出ました。
8月14日に発生した集中豪雨により千葉事務所の4・5番コース(マルチコース)が冠水したため、ただいま当該コースを閉鎖しております。
そのため、構内が大変混雑しておりますので、下記についてご協力をお願いいたします。
この豪雨に「令和8年8月千葉豪雨」という名前を付けたのは気象庁です。
閉鎖は8月17日も続いています。 国土交通省の被害状況第6報に、「運輸支局等の窓口及び自動車検査場・軽自動車検査場の状況」という項目があります。8月17日0時の時点で、こう書かれています。
千葉運輸支局の自動車検査場について、2 コースを閉鎖
閉鎖はコース単位で、検査場そのものが閉まったわけではありません。窓口の業務も止まっていません。この項目は軽自動車検査場まで含めたものですが、ほかの検査場は挙がっていません。軽自動車の車検は、この閉鎖の対象ではありません。
コースが2本止まったぶん、残りのコースに車が集まります。文書は構内が大変混雑していると書き、当日の受検についても断りを入れています。
従前から事前予約にご協力いただいておりますが、現在、コース状況により、当日予約(無予約の当日受検)が出来ない場合がございますので予めご承知おきください。
閉鎖の文書で、いちばん先に効くのはここです。
継続検査及び予備検査は何処の検査場でも受検可能です。お急ぎの方は近隣検査場(習志野、袖ヶ浦、野田等)の利用をご検討下さい。(予約の取り直し等の手続きは不要です)
予約センターへ電話して取り直す必要はありません。 千葉事務所で取った予約のまま、ほかの事務所へ持ち込めます。
対象として挙がっているのは、車検(継続検査)と予備検査の2つです。構造等変更検査のようにこの2つに入らない検査を持ち込むなら、行き先の事務所に扱いを確かめることになります。
行き先を変えても、1日の時間割は変わりません。千葉・習志野・野田・袖ヶ浦の4事務所とも、審査の枠は同じ4つで、時刻も同じです。
| 枠 | 時刻 |
|---|---|
| 1ラウンド | 9:00〜10:15 |
| 2ラウンド | 10:30〜12:00 |
| 3ラウンド | 13:00〜14:15 |
| 4ラウンド | 14:30〜16:00 |
審査の前に窓口の受付があります。時間は関東運輸局の管内で共通です。検査部門の受付は午前が8時45分から11時45分、午後は持込検査が12時45分から15時45分、指定整備が13時から16時。窓口で申請書を作るなら、締切の30分前までに着いておく必要があります。土曜・日曜・祝日は閉庁日で、検査は受けられません。
閉鎖の文書は、時間についてもう1つ断っています。
検査コースの閉鎖に伴い、ラウンド変更(PM⇔AM)することが難しくなっております。ラウンド時間の厳守にご協力をお願いいたします。
午前と午後を入れ替える融通は、今は利きにくくなっています。
なお、軽自動車は検査を行う団体も予約の仕組みも別で、予約は軽自動車検査協会の予約サイト(kei-reserve.jp)で取ります。
3つの事務所の場所と連絡先です。混雑する曜日と時間帯は、それぞれの事務所が公表しています。
| 事務所 | 所在地 | 千葉事務所から | 検査・登録ヘルプデスク | 混雑する曜日・時間帯 |
|---|---|---|---|---|
| 習志野 | 船橋市習志野台8-57-1 | 北へ約11km | 050-5540-2024 | 月末・金曜日/15時〜16時 |
| 袖ヶ浦 | 袖ヶ浦市長浦580-77 | 南南西へ約22km | 050-5540-2025 | 木曜日・金曜日/9時30分〜11時 |
| 野田 | 野田市上三ヶ尾207-22 | 北北西へ約38km | 050-5540-2023 | 金曜日/9時〜9時半、10時半〜11時、13時〜13時半 |
距離は直線距離です。道なりの距離ではありません。
ヘルプデスクは音声ガイダンスで、検査について聞くときは「02181」を押すとオペレーターにつながります。登録は「037」です。

検査コースは通せる車種で分かれています。どこへ回すにせよ、大型車や二輪を積むなら、その日にどのコースが動いているかを先に確かめておくことになります。コースを動かしているのは自動車技術総合機構の各事務所で、番号は上の表のヘルプデスクとは別です(習志野047-456-6103、袖ヶ浦0438-60-2406、野田04-7120-2350)。
閉鎖の文書が挙げているのは近隣の3つですが、受けられるのはこの3つに限りません。松戸市や市川市のように都県境に近い工場なら、東京側の検査場も選べます。
待てるかどうかは、閉鎖の文書のここで分かれます。
検査コースの閉鎖について、復旧の目途が立っておりません。有効期間に余裕がある場合は、別日、別事務所にて受検いただくようお願いいたします。
余裕がない車は、期限内に受けるしかありません。
災害のときに車検証の有効期間が延ばされることはあります。先月の令和8年熊本地震では、熊本県の車について有効期間の伸長が出ました。ただし、災害のたびに出るものではありません。千葉県を対象とする伸長は、関東運輸局からも軽自動車検査協会からも、8月17日の時点で出ていません。
満了日が今週・来週に来る車は、コースの復旧を待たずに別の事務所へ回す。 余裕がある車は、日を改めるか、混雑する曜日と時間帯を外して持ち込む。千葉事務所が公表している混雑は、木曜と金曜、それに月末の3日間で、時間帯は9時から10時15分と13時から14時15分です。
行き先の道路については、8月17日7時の時点で高速道路と国が管理する国道に被災による通行止めはありません。通行止めが残っているのは県が管理する道路で、千葉県内の6区間です。
鉄道は復旧の途中です。運転を見合わせているのは2事業者2路線で、JR外房線の誉田駅から本納駅までと、小湊鉄道の里見駅から上総中野駅までです。外房線は大網駅から本納駅までが8月18日、誉田駅から大網駅までが8月24日の運転再開を目指しています。小湊鉄道の再開時期は決まっていません。
ただし外房線は誉田〜土気、大網〜本納、蘇我〜茂原でバスによる代替輸送があり、小湊鉄道もバスとタクシーで代替しています。車を引き取りに行く人を電車で動かすなら、この日付と代替輸送を見ておくことになります。
車検はどこでも受けられますが、登録の手続きには管轄があります。 名義変更も、住所変更も、水没した車の抹消も、車検証に書かれた使用の本拠の位置を受け持つ支局・事務所でしか受け付けません。習志野へ車検を受けに行ったついでに抹消も、とはいきません。
| 事務所 | 登録の手続きを受け持つ区域 |
|---|---|
| 千葉運輸支局 | 千葉市、銚子市、成田市、佐倉市、東金市、匝瑳市、旭市、四街道市、八街市、富里市、香取市、山武市、大網白里市、山武郡、香取郡、印旛郡(酒々井町) |
| 習志野 | 市川市、船橋市、習志野市、八千代市、鎌ヶ谷市、浦安市、印西市、白井市、印旛郡(栄町) |
| 野田 | 松戸市、野田市、柏市、流山市、我孫子市 |
| 袖ヶ浦 | 館山市、木更津市、茂原市、勝浦市、市原市、鴨川市、君津市、富津市、袖ヶ浦市、いすみ市、南房総市、安房郡、夷隅郡、長生郡 |
水没した車の抹消も、この表のとおりに行き先が決まります。千葉運輸支局の欄にある市町なら、混雑している構内へ行くことになります。登録部門の受付は午前が8時45分から11時45分、午後が13時から16時です。
浸水した車を動かす前の判断については、関東運輸局が8月17日に、浸水・冠水した車のユーザー向けの案内を出しました。外から見て問題がなくても、感電や、電気系統のショートによる車両火災が起きるおそれがある、と注意しています。
保険、買取・廃車、EVの充電は今日つながります。整備の入庫は店によっては待たされることがあり、車の無償貸出はまだ始まっていません。
東京海上日動は、被害の連絡を平日休日を問わず24時間受けています(0120-119-110)。三井住友海上も事故受付センターが24時間365日です。ほかの会社の受付時間は、契約先の案内にあります。
家屋の流失などで契約先の手掛かりを失った場合は、日本損害保険協会の「自然災害等損保契約照会センター」(0120-501331)で、会員会社全社にまたがって契約の有無を調べてもらえます。この制度が使えるのは、災害救助法が適用された地域で起きた災害に限られます。照会できるのは被災した本人と、その配偶者・親・子・兄弟姉妹で、対象は個人契約に限られます。受付は月曜から金曜の9時15分から17時まで(祝日・休日と12月30日から1月4日を除く)。結果の連絡までには2週間程度かかります。
契約の期限には、会社をまたいだ措置があります。日本損害保険協会は、災害救助法が適用された地域で契約者が被害を受けた場合などに、各損害保険会社が自動車保険や火災保険などについて継続契約の手続きと保険料の払込を猶予する、と告知しています(自賠責保険は除く)。猶予の期限は、どちらも災害救助法の適用日から2か月後の末日です。
保険の猶予の対象地域は、災害救助法が適用された千葉県の21市4町です。適用日はいずれも8月13日なので、期限は10月31日。満期が10月31日までに来る契約は、満期日を過ぎても、10月31日までに手続きすれば継続として扱われます。それを過ぎれば猶予の対象から外れます。自分の市町が入っているかは、内閣府の第3報か、契約先が出している告知の表で確かめられます。
東京海上日動は同じ2項目を自社の特別措置として示しており、対象を「災害救助法が適用された地域で被害を受けられたご契約者」としています。どの会社でも、適用された市町にいるだけでは対象になりません。適用の有無と手続きの進め方は、契約先の代理店か会社に確かめることになります。
カーネクスト(ラグザス)が8月17日、被災した車の無料相談窓口を設けました。電話は0120-301-456、受付は9時から18時です。対象は、今回の豪雨で車が水没・浸水するなどの被害を受けた人、または車の引き取り・処分・廃車の手続きで困っている人です。
同社は、車の状態や所在地、周りの道路の状況や安全上の理由で、すぐに引き取れない場合があるとも断っています。
テンフィールズファクトリーが、千葉県内に設置しているEV急速充電器「FLASH」「A-QUICK」の計9台(7拠点)を、8月14日15時から無料で開放しています。優先して使えるのは、被害に遭った人と、被災地の支援に向かう人です。
| 場所 | 所在地 | 規格 |
|---|---|---|
| 道の駅オライはすぬま | 山武市蓮沼ハ4826 | CHAdeMO、NACS |
| 新車市場 カーベル 大網白里店/石田商会 | 大網白里市細草1179-2 | CHAdeMO |
| ザファーム スローマウン成田 | 成田市前林字タラガイ818 | CHAdeMO、NACS |
| スーパーセカンドストリート柏沼南店(2台) | 柏市大島田308-1 | CHAdeMO、NACS |
| スーパーセカンドストリート八千代店 | 八千代市大和田新田138-71 | NACSのみ |
| ゲオ市原店(2台のうち1台稼働) | 市原市東五所5-18 | CHAdeMO、NACS |
| オートバックスカーズかしわ大井 | 柏市大井537-1 | CHAdeMO、NACS |
八千代店がNACSのみなのは、CHAdeMOのケーブルに不具合があるためです。無料開放をいつ終えるかは、アプリ「EVナビ」とFLASHの公式Xで知らせるとしています。問い合わせはFLASHサポートデスク0120-007-533(24時間)。
千葉県内に店舗を持つオートウェーブは、8月16日に全店が通常どおり営業していると告知しました。あわせて、水没・冠水した車をはじめとする問い合わせが多く、点検・修理や入庫の受け入れに通常より時間がかかる場合がある、と断っています。
路上に残った車の移動は、まだ終わっていません。国土交通省は千葉市に対し、8月15日から車両移動用のドーリー(車の下に差し込んで動かす台車)を貸し、レッカー車を派遣しています。レッカー車は17日に12台を加えて、これまでで計17台になりました。
日本カーシェアリング協会が8月15日から2日間、千葉市・大網白里市・佐倉市を回って調査と調整を行い、17日に報告を出しました。被害が広い範囲に及ぶため、1か所に車を集めず県内に複数の貸出拠点を設ける、としています。
ただし今は「準備が整った地域から順次、申し込みの受付並びに支援を開始していきます」の段階です。今日電話しても車は借りられません。 一方で、支援に回す車の寄付は受け付けており、電話の窓口は8月17日から動いています(050-5482-3178、平日9時〜18時)。
千葉事務所のコースがいつ戻るかは、8月17日の時点で誰にも分かりません。関東運輸局の「運輸支局・事務所の閉庁に関するお知らせ」のページに、今回の文書が載っています。状況が変われば、このページに出ます。整備士オンラインは追っていきます。
水に浸かった車のエンジンをかける前に何を止めるべきかは【水没した愛車】鍵を回す前に止めて!整備士が教える冠水時の「絶対NG行動」と知っておくべき全知識をご覧ください。
一次情報
kei-reserve.jp)